2020年9月10日木曜日

ハジトミ

ハジトミのむこうにお坊さんの後姿が見えます

先日床を板張りにした一入亭のデイにハジトミ(半蔀)を入れることにしました
半蔀は開口部のうえ半分だけを外にはね揚げられるようにした建具です
下半分も外せるものは蔀戸(シトミド)といいます

いまはサッシ窓のところを半蔀で覆うように付け加えます
それによりつぎのことが期待できます
・日差し、風、雨、雪をふせぐ
・視線をさえぎり、戸締りをよくする
・冬場の積雪にある程度耐える
・内側を暗くして虫が寄りつきにくくする
かどの窓二面に半蔀を付けます
線引きしてみました

半蔀についてさらに調べてみました

沼田市の旧生方家住宅では商家に用いられた蔀戸を見学できるようです
一入亭へ行く道々立ち寄って感じをつかむことにします

思いがけなく古いエピソードにも出くわしました
夕顔が光源氏と結ばれたのは半蔀を揚げた家だったんですね(源氏物語第四帖)

御車入るべき門は鎖したりければ、人して惟光召させて、待たせ給ひけるほど、むつかしげなる大路のさまを見わたし給へるに、この家のかたはらに、桧垣といふもの新しうして、上は半蔀四五間ばかり上げわたして、簾などもいと白う涼しげなるに、をかしき額つきの透影、あまた見えて覗く。

さらにはこのエピソードを脚色した『半蔀』という能の演目があることも

なんと!



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