2020年12月26日土曜日

『歪んだ正義』 大治朋子


新聞広告でふと目にし、サブタイトルに興味をもって読んでみました
「普通の人」を自認しているので自分にも過激化する要素があるのかなと

この人の「普通の人」の定義はずいぶん広いと思います

専門医に「大麻精神病」「妄想性障害」などと診断されていた
小中学生時代から母親の執拗な虐待にさらされていた
親子関係、仕事、病気など背負いきれない負荷に苦しんでいた

これは例としてあげられていた日本での過激な事件を起こした犯人が置かれていた状況です
これらの人々にも等しく人権は認められています
著者はそのような意味で「普通の人」としているのでしょう
それに異論はありません

期待はずれだったのはそれほどの状況には置かれていない人々の例がなかったことです
結局「普通の人」の過激化については分からずじまいでした

参考文献がたくさん紹介されていたことは次の読書へ足がかりになり有り難かったです


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