2020年12月13日日曜日

『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』  清田隆之

 

わら細工作りを女性メンバーの多いサークルでやっています
他愛ないおしゃべりのなかで好きなものを作るのは楽しい
それはそれでいいことです

そのおしゃべりがえてして根ほり葉ほりの展開をみます
メンバーそれぞれが結婚に至ったなれそめだとか、ただ今の夫婦関係、家族関係とかです
こういうのを婚バナとでもいうのでしょうか?
これがちょっと苦手です

未婚の時は恋バナで、結婚すれば婚バナになるのは女性同士では自然な流れのようです
この婚バナにどうもスッと入っていけません
これは個人的な事情(6年前に妻と死別)ばかりによるものではないと感じていました

男性は恋バナや婚バナをあまり大きな声ではしないと思います
すくなくとも多くの人と、長々と、嬉々としてすることはないでしょう
それがどうしてかは分かりませんがそういう実感がありました

そんなことが頭にちらついていた矢先にこの本を読みました
そのきっかけは朝日新聞の悩み相談欄で著者の回答を読んだからです
ジェンダーのバイアスがなるべくかからないように答えるスタンスが面白いと思いました

あとがきで著者はこう書いています
「男と女とでは見えている景色がまったく違うかも...」

わら細工サークルの女性がなぜあれほど婚バナに夢中になるのか
彼女たちの視界には多くの男性が見たことのない景色が広がっているのでしょう
それは男たちが確信するほどには無意味なものではないのです


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