その教えが実用的で合理的なので現代人にも効果があるからです
この本はその教えをわかりやすく解説した本です
どんな人の人生にも悩みや問題がつきものです
そのような苦しみがあることをまず認めるのが救われる道への第一歩です
その苦しみの源は求める心にあります
求める心とは生きている間ずっと「反応しつづけるエネルギー」です
求める心は7つの欲求に分かれています
生存欲(生きたい)
睡眠欲(眠りたい)
食欲(食べたい)
性欲(交わりたい)
怠惰欲(楽をしたい)
感楽欲(音やビジュアルなど感覚の快楽を味わいたい)
承認欲(認められたい)
これらの欲求に突き動かされて人は反応します
そして時には欲求を満たす喜びがまた時には満たされない不満が生まれます
それを繰り返しているのが人生です
ここで問題なのは不満という反応です
不満は三つの状態に分類でき三毒と呼ばれ人間の三大煩悩とされています
貪(とん):貪欲(過剰な欲求に駆られている状態)
瞋(じん):怒り(ストレスを感じイライラし機嫌が悪い状態)
癡(ち):妄想(想像したり考えたり思い出したりとボンヤリ何かを考えている状態)
人間が最も得意で大好きなのは妄想でナンバーワンの煩悩です
このような煩悩から自由で開放された境地が解脱です
ブッダの教えとは求める心を手放すことで煩悩から自由になる方法なのです
苦しみから解き放たれた状態はまた善とも表現されます
ブッダの教えのひとつに人生の大きな心がまえがあります
人間関係をまあるく治める慈・悲・喜・捨という四つの心がけです
慈:相手の幸せを願う心
悲:相手の苦しみ・悲しみをそのまま理解すること
喜:相手の楽しみ・喜びをそのまま理解すること
捨:手放す心、捨て置く心、反応しない心
草薙さんはそうして正しい生き方を心の土台にすえるよう勧めています
反応せず正しく理解すること
三毒などの悪い反応を浄化すること
慈・悲・喜・捨の心で向き合うこと
このようにして最高の納得が得られた境地は善とも意味が重なります