2025年7月21日月曜日

月の砂漠

昨日はじわっと嬉しかった
それは10年越しの夢がかなったから

月の砂漠をラクダで旅する
前のラクダにわたしが乗り
うしろのラクダにはユカが乗る
行方には果てしない海が広がっていて
このままどこまでもゆけると思う…

これは夢がかなったあとに見た夢
ほんとうの夢はサーフィンができるようになること

サーフィンができるということのわたしの定義は
サーフボードの上に立って波に乗ることだ

この時に波は絶えず浜に向かっており
ボードはその波とともに移動しており
わたしは微妙なバランスでボードの上に立っている
そういう状態だ

そのような状態に身を置きたいと永いこと願っていた

ところがある時は安物のボードがいうことを聞かず
またある時は何度も何度も意地悪な波が来て
もみくちゃにされた挙句に海水をたっぷり飲んだりした

それらすべてにうんざりしたある日
それはじつは昨日のことだったのだけれど
長いボードを持ってまた浜に出かけた

何回目かのトライの時に
テイクオフしようとしたわたしの腰を
誰かがそっとやさしく押してくれた
気がした

このようにして久方のささやかな夢は達せられた
ありがとう、海