2024年5月16日木曜日

差し茅 8年目の7日目

毎年ひと月かけてひとりでやった差し茅が今年は助っ人を得て2週間余りで完了しました!
足場の解体は由香さんに手伝ってもらって1時間もかからずに終わりました
来年差し茅をする予定の屋根にミズミチがあって雨漏りしているのを発見しました
シートを掛けて応急修理しました
あとは草刈りです
いつもの「選択的草刈り」です
このようにフキが生えているところは
それを刈らずに残しておきます
こうするとやがてここはフキだらけになると期待しています
これで今年の茅葺き作業はすべて終了しました

一入亭の茅葺き修理
<計画> 10年計画の8年目
<種類> 差し茅
<箇所> 後中門右
<面積> 15㎡ (残り修理面積=231-155=76㎡)
<期間> 2024年4月29日~5月16日(実際の作業日数は7日)
<作業> 茅拵え  2日  4人工
     足場建て 0.5日 1人工
     差茅   2.5日 5人工
     刈込み  0.5日 1人工
     足場撤去 0.5日 1人工
     片付け  1日  2人工
     合計 7日 14人工(1日の実働は6時間)
<道具> 梯子(大、中、小)、足場丸太(三間13本、二間3本)、3寸角材 3本、足場板、
     シノー、鎌(大、小)、ヘラ、ガンギンタマ(長、短)、茅ブランコ、バカ棒、
     ウマ 2台、竹箒、ヘッジトリマ―、シート
<材料> 差し茅 78束(二尋の荒縄で二重にしばった太さ)、箱番線 23本
     荒縄二尋 100本、ポリエチレン紐(太さ8㎜と6㎜)
<考察> 出来は「上」
     期間を通じて助っ人を得たので作業が順調に進みました
     差し込んだ茅を最後にそろえたので刈り込みはほんのわずかで済ませました

2024年5月15日水曜日

差し茅 8年目の6日目

今日は差した茅をそろえながら足場丸太を外していきます

グシの下に短く切った茅を差し込みます
ガギンタマで全体を叩いて平らにします
飛び出している茅をハサミで切った後に足場丸太を一段ずつ外していきます
前面をそろえ終えて足場丸太も外して完了です
屋根全体(200平米)からすればほんの一部(15平米)をやったにすぎません
10年計画の8年目が終わりました
茅も時間も体力も残っているので午後に昨年のやり残した部分を差すことにしました
正面の中央最上部の畳一枚分ほどです
清々しました

2024年5月14日火曜日

差し茅 8年目の5日目

しばらく川越に帰っていました
また一入亭に戻り差し茅の作業を再開です
今日は由香さんと二人で46束の茅を差しました
グシまで届いたので差し茅の作業はこれで終わりです

今年は例年の半分の時間で終わらせることができました
作業する屋根面積が15平米と狭かった
屋根に極端に傷んだ箇所がなかった
常に2、3人で作業できた
これらが短時間で完成できた要因です

仕上がりも良好でした
これは一緒に作業してくれた方たちの勘の良さを物語っています

2024年5月2日木曜日

差し茅 8年目の4日目

きょうはよく晴れました
シートを巻き上げてきのうに引き続き差し茅です
きょうも武蔵さんが手伝ってくれます
茅葺きはとても汚れる作業ですが差し茅はさほどではありません
武蔵さんは「楽しい」と言ってやってくれます
有難いことです

屋根の幅が狭いので二人で作業するのが精一杯です
由香さんはきょうも地上勤務です

昼前までに17束差しました
早くも吹き替え予定面積の半分ほどを差し終わりました
上に登っていく足場丸太を二本かけました

シートを掛けて今日は終了です
囲炉裏を焚いて正月飾りを燃やしながら夕食をとりました


2024年5月1日水曜日

差し茅 8年目の3日目

足場建て

昨日までで茅拵えが終わったので今日は午前に足場を建て午後に差し茅を始めます
今年差し茅するのは裏中門の北側で屋根の痛みが最も早く進むところです

武蔵さんが作業を手伝ってくれ由香さんはサポートと記録をしてくれました

足場は長さ三間の丸太を使って建てます
支えの丸太がずれないようにスコップで小さな穴を掘り丸太の根元をそこに入れます
縦横の丸太を箱番線で縛って固定します
今年葺く屋根の幅は例年の半間狭い二間です
足場建ては昼前に終わりました

午後から差し茅を始めました
腐朽した茅をかき落としてから古い茅を引き出します
古い茅にヘラを差し込んで持ち上げて新しい茅を一握りずつ差し込みます
茅を13束差して今日は終了です
夜に降った雨で茅が濡れないようにシートをかけました