2017年10月8日日曜日

魚を買いに市場へ行く

卓越した平凡への道は物事に手間暇をかけることにあります
なるべくお金を使わずに安く上げようとするところにあります
手間暇をかけて安く上げようとするとただの日常も楽しいコトに変身します

Kさんは毎週土曜日の朝に家から自転車で30分ほどののところにある市場へ行きます
その市場では土曜日だけ一般の人も買い物ができます
生鮮野菜やいろいろな食材などを買うことができます
Kさんのお目当ては魚です

Kさんは以前は町なかの鮮魚店で魚を買っていました
その店が数年前に廃業してしまいました
店主が病気がちになりあとを継ぐ人がいなかったためです

スーパーへ行けば魚は売っていますが高いわりに鮮度がいまひとつです
Kさんは好きな魚を気軽に食べられなくなりショボンとしていました

あるとき市の広報誌で市内に公設市場というのがあるのを知りました
そしてある日散歩がてら自転車で行ってみました

市場に着くと駐車場は自家用車でいっぱいでした
大きな建物の中に入るとたくさんの人が買い物しています

さっそく魚を扱っている一角へ行ってみました
生きのよさそうな色とりどりの魚が氷水のなかに入ってます
その魚の美しさに見とれました

よく見ると魚の脇に値札が付いています
その値段が魚の大きさとまったく釣り合っていません
その安さに2度びっくりします

この鯛が2,000円!
あのヒラメが1,500円!
そのカツオが1,000円ですか!
安い!
みんな買って帰りたい!

この市場はテレビでよく見る築地市場をスケールダウンした感じです
働いてる人はピリピリした感じではなく調理法など気安く教えてくれます
あの珍しい魚はどんなふうにして食べるのだろうなんて考えるだけでも楽しいです
ふだん買うのはアジやサバなどの干物を数枚とサケやカジキの切り身を二枚ほどです
あわせて1,000円ちょっとぐらい
干物は帰ったらすぐに冷蔵庫に入れて冷凍し生魚は週末に料理して食べます
どちらもスーパーで買うものとは比べ物にならないほど美味しく安いです

家にお客さんがあるときはKさんも気を張って中トロやカンパチをサクで買います
ひとサクが1,000円ぐらいからあります
中トロはあぶらがのりカンパチは身がかっちりとしまっておいしい!
ほかにもタラコやシラス、イカ・タコ・エビに貝類などなんでもあります
土用のウナギも国産から中国産まで懐具合に応じて選べます

Kさんはこうして買い物を楽しんだあとまたルンルンと自転車で家に帰ります

ただ魚を買うというだけのこと
手間暇をかけるとそれが楽しいコトになります
難しいことはなにもありません