1988年10月6日木曜日

長男誕生

午後2時54分 練馬総合病院(練馬区旭ヶ丘) 

ともかく五体満足な子供が生まれることを願った。生れるまでの診察では、医者は性別をおしえてくれなかった。妻は女の子の気がすると言っていたが、生まれてみると男の子だった。

前日からわたしは埼玉県嵐山町へ泊りがけの研修に行っていた。そこへ義母から電話がかかってきて、「生まれそうだ」という。あわてて荷物をまとめ、電車で病院へ向かった。その道すがら、女の子の名前をいくつか考えた。

病院に着くと、もう妻は分娩室に入っているという。近くの椅子でハラハラしながらしばらく待っていると、突然赤ん坊の泣き声が聞こえた。おそらく自分の子供の声なのだろうと思った。元気な声でまずホッとした。それから顔を見せてもらい、ようやく安心した。

名前を数日考えたが、しっかりとひとりで生きていける人に育つことを願い命名した。